
どうも、いむるた(@imurutalog)です。
札幌芸術の森美術館の現代アート展「球体のパレット」を鑑賞してきました。
今のアート界をにぎわしている、世界的作家の作品が集まっています。

このイベント名の由来は、”現代美術は、地球から色をすくい取って表現しているもの”という解釈からきているらしい。
球体の、パレット、ねえ…うんうん
正直よくわからないまま乗りこみましたが、かなり楽しい作品の数々でした。
写真撮影OKの作品も結構あったので、写真を交えて感想を書いていきます。
- ブランド紙袋を森に
- 電子部品集めすぎィ!!
- ナス?なんでナス?
- 狂気の網目
- 絵の具ぶちまけまくり
- 圧倒されるスケール
- 情報社会への皮肉
- 物体からデータへ
- 現代人に疑問を提示する斬新なアート、おすすめです
ブランド紙袋を森に
木からできた紙袋のなかに、木を創り出した作品。
何を言っているかわからないと思いますが、見ていただくと伝わります。
作:照屋勇賢(日本)


細やかな葉先の表現とか、光が差して影ができるところまで完璧に計算されていますね。
たくさん木を削って、紙袋たくさん作って、ステータスのために買って、みせびらかして…
キレイだけど、なんだか悲しくなりますね。

ラルフローレンの金色が映えるよね…
電子部品集めすぎィ!!
あらゆるものを収集して、平面に配置するコラージュを得意としている作家の作品。
これは近づくとすごさがわかる。
作:エリアス・サイム(エチオピア)

街並みのようにも見える、大きな一枚のアート。
実は、パソコンや携帯電話の基盤、部品でできています。

エチオピアは、電話線が普及するよりも先に、携帯電話が爆発的に普及。
その結果、携帯電話のごみの山ができているそうです。
アフリカの携帯電話事情は複雑らしい。
ナス?なんでナス?
宇宙に漂う人間にナスをもたせて、数珠つなぎにした作品。
インド原産で、インド人にとって身近な野菜であるナスをモチーフにした理由は、「ナスで宇宙の不条理さを示唆したかった」
作:N・S・ハルシャ(インド)

宇宙でのつながりは、「人の運命は一蓮托生」ということを意味している。
ナスと不条理さの関係については、何回考えてもわからなかった。
狂気の網目
来ました、水玉の大先生。今回は水玉模様ではありません。
タイトルは、「Infinity Nets(無限の網)」
作:草間彌生(日本)

近づいてよく見ると、網目模様になっており、その線の均一さは狂気じみています。

なにかのおぞましさが伝わってくる網でした。
絵の具ぶちまけまくり
激しくキャンバスに絵の具をぶちまけた作品。
その盛り上がり具合は、実際に見るとゾワッときます。
作:セクンディーノ・エルナンデス(スペイン)


ここまでの高さにするのにどれだけの絵の具を使ったのか。
さっき紙袋のアートを見た気持ちのままだと、もったいなく感じてしまうw
圧倒されるスケール
超常現象や神話世界などを視覚化してきたアーティスト。
この作品は、なんと全長6m以上。
アニメの様な世界観と、空に舞う剣のギャップがすき。
作:鴻池朋子(日本)

情報社会への皮肉
この作品は、ドイツの画家カスパー・ダーヴィト・フリードリヒの「雲海の上の旅人」を雑誌の切り貼りだけでリメイクしたもの。
作:ヴィック・ムニーズ(ブラジル)

雑誌というメディアを切り取って、それを雲海にする。すごい発想ですなあ。
雲って、たえず変化しているし、動き回るし、カミナリも落とすし。
情報社会の難しさを表すのにピッタリかもしれません。

物体からデータへ
デジタルカメラで撮影した被写体が、画素に変換されて保存されるときの様子をあらわしたアート。
Pixel(画素)×Cell(細胞)で「PixCell」というタイトル。
いろんな大きさのガラスビーズでできている。
作:名和晃平(日本)

まわりのアート作品もガラスの中にうつりこんで、角度によって様々な表情を見せるシカちゃん。
実は、本物なんです。
北海道・釧路で作成された本物のシカの剥製に、ガラスビーズがとりつけられています。
さっきまで可愛く見えていたのに、本物ときくと、目の奥をのぞけなくなる。

現代人に疑問を提示する斬新なアート、おすすめです
「なにこれ、なんなの?」という全く理解できないものは少なく、現代社会に対する問いかけや、皮肉などをこめたユーモアたっぷりの作品もあり、美術館初心者にもおすすめ!
アンディ・ウォーホルやキースへリングなどの有名アーティストの作品もありますよ。(写真NGだったので、今回は記事にしていません)
2020年1月13日まで開催していますので、ぜひ!
札幌芸術の森美術館は、自然派ビュッフェが最高ですよ